iDeCo(イデコ)とは?その仕組みと注意点をまとめてみました

家計のこと

最近よく聞く「iDeCo(イデコ)」。

我が家もそろそろ始めた方が良いのかな??

そう思って、今回、銀行さんの説明会に行ってきました。

とっても勉強になったので、忘れないうちに、「iDeCoって何なの?」ってところから、iDeCoの仕組みや良いところ・悪いところなどをまとめておこうと思います。

どんどん長くなる平均寿命

私たちの平均寿命は、ますます長くなってきています。

今、日本人の平均寿命は下記のとおりで、他の国と比べても長くなっています。

・男性 …81.09才
・女性 …87.26才

※参考)厚生労働省の平成29年簡易生命表

長生きできるのは良いことだし、第2の人生もステキに過ごしたいですよね。

 

ただ、60歳で退職するとなると、退職後のセカンドライフは20年を超えることに・・・

 

老後の生活費は夫婦二人で月25万~30万円弱としても、公的年金はそれほど出ません。

公的年金で足りない資金は、自分で準備しておかなければなりません。

 

その資金準備の方法として、利用できるのが「iDeCo(イデコ)」です。
オススメなのは下記のような方です。

・年金だけだと将来が不安・・・
・預金より増やせる方法はないのかな?
・税金面でお得な投資方法がないのかな?
 

iDeCoの仕組みは?

iDeCo(イデコ)の仕組みを端的に言うと、「自分で育てる、自分の年金」です。

毎月お金を積み立てていき、そのお金で運用してもらって、60歳の定年後に「積立金+運用利益」を受けとれる、といったものです。

 

運用するのは自分ではなくて、その道のプロである「投資信託」会社にやってもらえるので、自分で株投資や不動産投資をするよりも利益が出やすいという特徴があります。

 

iDeCoのメリット

iDeCoのメリットは大きく言うと下記の3点!

 

掛け金が全額所得控除

掛け金は「全額所得控除」されるので、所得税や住民税が軽減されます。

課税される所得金額が減る(控除される)ことにより、毎年支払う税金が減るので、積み立てた金額以上にメリットがあります^^

 

運用時の利益分も非課税!

一般的な株や投資信託などの運用で儲けると、その利益分の20%が税金で引かれてしまいます。

しかし、iDeCoで運用してもらって出た利益分は全額非課税なんです。

20%って大きいですよね^^;

株や投資信託で10万円儲けても、8万円しか手元に入ってきません。
iDeCoなら丸々10万円の利益を受け取ることができます。

 

受け取るときも税金がお得に!

60歳になると、自分で2パターンの受け取り時期を選ぶことができます。

① 分割で受け取る(年金受取)
② 一括で受け取る(一時金受取)

①分割で受け取った場合は、「公的年金等控除」が受けられます。

②一括で受け取った場合は、「退職所得控除」が受けられます。

このように、どちらの受け取りパターンでも、受取金額は課税対象となりますが、一定の金額を差し引くことができる「控除」が適用され、税金が軽減されます。

iDeCoの利用手順

iDeCoを利用する方法は下記の手順になります。

①掛け金を決める

まず、毎月の積立金(掛け金)を決めていきます。

月々5,000円から1,000円単位で、自分に合った金額を決めることができます。

ただ、職業によって下記のように上限が決まっているので注意!

自営業などの方 …月額68,000円まで(国民年金または付加保険料+iDeCoの金額)
・会社員の方 …月額23,000円まで
(企業型確定拠出年金に加入の方は2万円まで、そのほか企業年金等に加入の方は12,000円まで)
・公務員・私立学校の先生 …月額12,000円まで
・主婦(主夫)の方 …月額23,000円まで
毎月おなじ額でなくても大丈夫なので、ボーナス月に合わせて支払う計画でも大丈夫です。
また掛け金の金額は、年1回までなら変更することもできます。
 

②運用商品を決める

次は、①で決めた掛け金を、どの方法で運用してもらうかを決めます。

運用方法(運用商品)はほんとうに色々な種類があります。

運用商品が何でそんなに多いかというと、運用会社が投資する「もの」が色々あるからです。

 

主に投資する「もの」の種類は、この三つに分かれています。

・債権(国内・海外)
・株式(国内・海外)
・REIT(不動産)(国内・海外)

債権に主に投資する商品だったり、株式に主に投資する商品だったり、はたまた、バランスよく全体的に投資する商品もあります。

 

リスクが低く、リターンも低めなのが「債権」
価格変動が少ない分、利益も出にくいです。

一方で、リスクが高く、リターンも高くなる可能性があるのが、変動の大きい「株式」や「REIT(不動産)」になります。

 

・そんなに増えなくてもいいから、元本割れしくく堅実に増やしたい方
 ⇒「債権」に投資する運用商品を選ぶとよい

・将来に向けてがっつり増えやすい商品に投資したい方
 ⇒「株式」や「REIT」に投資する運用商品を選ぶと良い

 

ここで気を付けたいのが、掛け金は銀行に払いますが、運用は「銀行」がするのではありません。

銀行からお金を受け取った「運用会社(投資信託会社)」が運用するんです。

この運用会社は銀行が選ぶので、銀行によって取扱う運用商品が一緒だったり、違ったりしてきます。

同じiDeCoなのに、申し込んだ銀行が変われば運用商品が変わってくるなんて、ややこしいですよね(笑)

 

そんなにたくさんの種類があると、どの銀行のどの運用商品を選べばいいのか分からない・・・

という方は、都市銀行さんや地方銀行さんなど、店舗がある銀行でiDeCoを申し込むと良いと思います^^

このような銀行だと、担当者がつくので「どの運用商品を買ったら良いか」を都度聞けます♪

(ネット銀行より手数料は若干高いですが^^;手数料は下記にまとめてます)

 

逆に、「運用商品に特にこだわりがないよ~」という方であれば、ネット銀行の方が安くて良いかと思います。

ネット銀行だと手数料は安いですが、担当者もない?感じなので聞くのは難しい感じがします。

 

あと、銀行によっては、このような投資信託型のもの以外に、元本が減らない「元本確保型」タイプの商品も取り扱っていますが、このタイプは変動がない分ほとんど増えないので、あんまりオススメじゃないです。

 

③毎月つみたてていく

運用商品を決めたら、毎月コツコツと積み立てていきます。

運用商品は一つに絞る必要はなくて、好きな商品に好きな割合で分けて振り込むことができます。

 

④老齢給付金として受け取る

原則60歳を超えると、受け取ることができます。

上でも書きましたが、受け取り方法は、分割か一括かを選ぶことができます^^

ただ、60歳で受け取るには10年の加入期間が必要です。

51歳以上からiDeCoを始めた場合は、その分、受取可能な年齢が遅くなります。

必要な加入期間※ 受取可能な年齢
10年以上 60歳
8年以上 10年未満 61歳
6年以上 8年未満 62歳
4年以上 6年未満 63歳
2年以上 4年未満 64歳
1ヵ月以上 2年未満 65歳

※退職一時金や厚生年金基金、確定給付企業年金、適格退職年金を確定拠出年金に移行している場合は、それらの期間も含まれる。

iDeCoの注意点・デメリット

ここまで書くとiDeCoって税制で結構メリットがあるし、やってみてもいいかも??とお思いの方。

ちょっとまって!

iDeCoには注意すべきデメリットがいくつかあります。

私も、これを聞いて、「iDeCoより投資信託がいいのでは?」と思っちゃったくらい。

下にまとめてみたので、参考にしてみてください。

 

①手数料がかかる

②60歳まで受け取れない

③住宅ローン控除や医療費控除など受けている場合は、税制メリットが少ない

 

手数料がかかる!

まず、iDeCoをするには手数料がかかります。

「毎月積み立てるだけだし、手数料はかからないでしょ~」と思うのですが、月額の管理料などとして支払う必要があるんだそうです。

初回のみ

 ・国民年金基金連合会に 2,777円(税込み)

この金額は金融機関によって、変わらないようです。

毎月支払う管理手数料

資金を運用する「信託銀行」や、資金の管理を行う「国民年金基金連合会」に手数料を支払います。
 
また、信託銀行とお客さんの間をうけもつ銀行に対しても③の管理手数料が必要になります。
 
 ①国民年金基金連合会 …103円

 ②信託銀行(事務委託先金融機関) …64円

 ③運営管理機関の管理手数料  …銀行によって違う

③運営管理機関に支払う手数料は、都市銀行・地方銀行だと300円~500円ほど、楽天銀行やりそな銀行、SBI銀行などのネット銀行は0円(無料)が多いようです。

このように、iDeCoで積み立てるには、毎月160円~700円ほどの手数料がかかります。

給付時の手数料

また、お金をもらう時も、1回あたり432円の手数料が、給付金から引かれます。

これは投資信託の会社に払う手数料になります。

お金を受け取るとき、分割でも受け取れると書きましたが、そのたびに432円も支払ってたら、結構な額になりますね・・・

※手数料は今後変更される可能性があります。

 

60才まで受け取れない・・・

iDeCoの最大のデメリットがこれではないでしょうか?

一度お金を入れると、60歳まで受け取れないということです。

毎月、均等額でなくても良いので、家計が苦しいときは金額を抑えたりもできますが、60歳までに急な出費がありお金が必要になったとしても、引き出せないんです。

一定の条件付きで、払い戻しできることもあるようですが、ちょっと心配ですよね^^;

 

住宅ローン控除や医療費控除など受けている場合は、税制メリットが少ない

iDeCoをすると、全額が所得控除となり、所得税や住民税が減りますよ~!と言いましたが、

そもそも住宅ローン控除や医療費控除などで、すでに所得税や住民税が軽減されている方には、税制のメリットが小さくなります。

また、今人気のふるさと納税もそうですね。

 

我が家がそうなんですが、住宅ローン控除で10年間は所得税がほぼ全額返ってきます。(所得が少ないので(笑))

そのように、大きな所得控除を受けている期間は、iDeCoを利用してもあんまり・・・といった感じなんだそうです。

 

iDeCoがオススメな方、そうでない方

以上より、iDeCoがオススメな方と、そうでない方をまとめてみるとこんな感じです。

オススメな方

・老後資金として貯金をしたい。それまでは出せなくていい!

・預金だと使っちゃうので、とりあえず老後まで使えないように置いておきたい

 

オススメじゃない方

・老後資金よりも子供の教育資金をためたい

・住宅ローン減税や医療費減税をしっかり受けていて、所得税・住民税が少ない方

 

まとめ

このように、iDeCoは「60歳まで取り出せない方がむしろ良いよ~」という方にはオススメですが、60歳より前に大きな資金が必要になる場合などフレキシブルに運用したい場合は、あまりオススメできません。

また、住宅ローン控除などで所得税・住民税がすでに軽減されている方も、iDeCoによる税制優遇をしっかり受けられない可能性があるので、あまりオススメじゃないな~と思います。

 

iDeCoがおすすめじゃない方は、iDeCoと内容がかなり似ている「積立投資信託」で運用する方が良いのではと思います。
税制のメリットはありませんが、いつでも出せます^^

 

私自身、この話を銀行さんから聞いて、「iDeCoじゃなくて積立投資信託を始めようかな」と思いました。

 

※積立投資信託については、別の記事で詳しく説明しようと思います♪

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